一般的には、介護職という名称は、介護の仕事に就いている職員全体を指します。介護職の主要な業務は、食事や入浴の介助といった高齢者の身体に触れる業務、すなわち身体介護が挙げられます。こうした現場の労働は肉体的負担が大きく、若いうちは対応できても年齢を重ねるにつれて働き続けることが難しくなるケースもあります。そこで、キャリアアップしてデスクワーク中心となる介護職に転職を希望する者も少なくありません。
その1つとして、介護福祉士の資格を取ってから実務経験を重ね、ケアマネジャーの資格を取得する方法があります。ケアマネジャーの仕事は、高齢者と面談して介護計画を練り、ケアプランを作成して要介護度認定をサポートしたり高齢者に最適な施設を紹介したりすることです。ケアマネジャーになるには、国家試験に合格しなければならないため、そのハードルは高いと言えます。
介護職がキャリアアップする方法として、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者になるルートもあります。サービス管理責任者は、就労移行支援や就労継続支援のほか、就労定着支援など18歳以上の利用者を対象とする福祉施設で現場を指導する立場に立ちます。
児童発達支援管理責任者の仕事は、放課後等デイサービスや児童発達支援の現場で、モニタリングやアセスメントを経て個別支援計画を立てることがメインとなりますが、サービス管理責任者と業務内容はほとんど変わりません。ただし、18歳未満の児童を対象とする点は、サービス管理責任者と異なる部分といえます。このように、介護現場でのキャリアの選択肢としてデスクワークの道に進む方法もあります。